当館は郷土の歴史に関する様々な資料を収集の対象としています。膨大な資料の中からまとまった歴史資料(古文書)の資料群としては以下のものが挙げられます。

所蔵資料

大和田荘兵衛文書

 大和田銀行を創業した大和田荘七家の本家にあたる大和田荘兵衛家は、江戸時代後期に活躍した敦賀の大商家です。この大和田家の文書群には江戸時代後期の北前船関係の資料や当主の日記など当時の敦賀町人の様子がうかがえる資料群です。
(『敦賀市史資料目録Ⅰ』「大和田みえ子文書」)

柴田権右衛門文書

 柴田権右衛門は江戸時代の敦賀・市野々村の大百姓です。その屋敷は現在「柴田氏庭園」として国の名勝に指定され、現在敦賀市によって整備がすすめられています。この柴田氏の文書群には「市野々新田絵図」や、年貢に関するものなど、当時の敦賀農村部の様子がうかがえる資料群です。
(『敦賀市史資料目録Ⅲ』「柴田一男文書」)

その他所蔵資料

・岩谷末雄文書(『敦賀市史資料目録Ⅰ』)
・糸屋善兵衛文書(『敦賀市立博物館研究紀要第22号』(平成20年3月31日発行))

寄託資料

氣比神宮古文書

 氣比神宮は昔から敦賀の人々に「けひさん(けーさん)」と親しみを込めて呼ばれており、古代には敦賀周辺のみならず日本海側各地に社領を持つほどの歴史ある大社でした。建物が雷や戦災等で焼失することも度々あり、その所有する古文書群は江戸時代中頃以降のものが大半を占めています。宝暦11年(1761)に著された『氣比宮社記』(全9冊)や、『氣比神宮古図』などは往来の氣比大社の隆盛をうかがえる資料として、市の指定文化財となっています。

西福寺文書

 西福寺は敦賀市原区にある浄土宗の名刹として、その建物と所有する一部の絵画が重要文化財となっています。西福寺文書群には千点を超える大変貴重な中世文書をはじめ、近代以降の寺院運営に関するものも含んでおり、中世に創建された地方寺院の一事例を今に伝えるものとして、1269点が県指定文化財となっています。
(『西福寺古文書調査報告』(平成17年3月31日発行))

※各文書の目録は(『』)で示した資料に所収されています。

その他寄託資料

・天狗党関係資料(「武田耕雲斎所用陣羽織・軍扇」など)
・獺河内区有文書