湊町として古い歴史を持つ敦賀は、古代から大陸との玄関口であっただけでなく、都と北国とを繋ぐ交通の要衝でもありました。物や人が盛んに行きかった敦賀は、文化的にも京の影響が色濃く、京都との関りを持つ画家や文化人が多く存在します。
敦賀市立博物館の美術コレクションは、絵画資料の豊富な点が特徴のひとつです。郷土ゆかりの画家を起点に、近世から近代にかけての京の絵画を通覧できる内容で構成されています。絵画資料だけでも購入・寄贈を含めて300件を超える収蔵数です。狩野派や土佐派、復古やまと絵、円山四条派、岸派、原派など、日本絵画史を彩る様々な流派の作品を所蔵しています。
郷土関連では、鷹絵師の橋本長兵衛や内海三代(元孝・元紀・吉堂)、幸野楳嶺、中村西渓、今村公寵など、敦賀にゆかりのある画家たちの作品も揃えています。
また、敦賀ゆかりの現代作家による絵画、工芸、彫刻作品も収蔵しています。
郷土に関連する刀剣を所蔵しており、特に平成25年度に寄贈を受けた、若狭・越前ゆかりの刀剣資料(安田コレクション)によって、刀剣コレクションも充実した内容となっています。